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札幌市拓友建設株式会社で注文住宅の見積もり相談~良いと思った点と拓友建設では家を建てなかった理由3つ

拓友建設株式会社は、札幌市北区にある建設会社です。新築の注文住宅や、リフォームも手がけています。1992年に創業で、30年近くの歴史があります。
札幌拓友建設

この記事では、拓友建設株式会社に訪問して、実際に注文住宅の建築について相談した内容についてまとめました。拓友建設の住宅の特徴、良い点、また、私たちの条件とは合わなかった点なども書いています。結果としては、私たちは拓友建設で家を建てなかったのですが、建築会社としての印象は、非常に誠実で、住宅性能も大変良いと感じました。

拓友建設株式会社を訪問

拓友建設株式会社については、注文住宅を建てる為に建築会社を探している時、インターネットの検索で知りました。
拓友建設株式会社ホームページはこちらです⇒ https://www.takuyou.jp/

ホームページを見た時の第一印象は「誠実」でした。住宅のコンセプトもデザインもいいと思ったので、まず電話で問い合わせてみる事にしました。

電話には、社長さんが出られました。私が、「注文住宅建築にかかる、大体の予算をうかがいたいです」と伝えると、どんな家にしたいかで予算が全く違ってくるので、建てたい家のイメージを聞かれ、その上で丁寧に説明してくれました。
予算については、強いこだわりがなければの話しですが、標準的な坪数である31.5坪の土地に、3LDKの新築を建てるとすると、
建物:約1870万円+消費税
諸経費:約150万円
玄関前の舗装とカーポート:約130万円
ほどになるでしょうとの事でした。

私達の予算的には、土地がまだ決まっていなかったので、土地の値段次第ではなんとか建てられる金額だと思い、実際に会社にうかがってお話を聞く事にしました。
こちらが拓友建設株式会社の玄関です↴
札幌拓友建設
玄関前に駐車スペースがあります。

中に入ると、社長さん自らお茶を淹れてくれました。コロナ対策として、お互いにマスクを着用し、室内の換気についても気を付けてくれていました。2時間ほどかけて、住宅性能や、コストを抑えるためにしている事、住宅の金額について丁寧に説明してくれましたので、以下にまとめていきます。

拓友建設株式会社の注文住宅のコストをおさえる工夫について

私たちが訪問したのは、2020年11月でした。
拓友建設では、以前は自社で設計もすべてやっていたそうですが、業務を見直す段階で、10年前から自社での設計はしていないそうです。
建築の分野には、ハード面として施工の分野と、ソフト面として設計やデザインの分野があり、会社によっては、ハード面が得意な会社もあれば、ソフト面が得意な会社もあり、拓友建設としては、どちらかというとハード面の施工の部分が得意であり、ソフト面の設計に関してはやれば出来るが、他にもっと得意な会社があればそちらに頼んだ方が、お客様のプラスになると考え、自社より設計のセンスが良いと思う会社に委託する選択をしたそうです。設計ができないわけではなく、「本当は自社でも出来るのだけど」と社長さんは話していました。コストをおさえながら、質の良い物を提供したいという思いが伝わりました。

また、資材の面でも工夫されていました。もともと、すべて資材からオーダーメイドでやっていたそうですが、最近は職人も少なくなり、職人の作業効率を見直す必要があり、出来る部分は既製品に切り替え、基準をもうけて使っていくことで性能を確保する方法にしたそうです。

施工する業者とは、手間をかけなくても性能を維持できる方法を検討し、例えば、以前は壁に張る石膏ボードをは少し切らないと使えなかったのが、壁の高さを石膏ボードに合わせる事で、そのまま使えるようになり、
職人さんの資材を切る手間をなくし、コストも手間も省く、と言ったような工夫がされていました。

断熱性能「SHS工法」と「スタイロフォーム(断熱材)」

多くの人が、住宅について気になる点は、住宅性能ではないかと思います。拓友建設が採用している工法は、「SHS(スタイロハウスシステム)工法」というものです。
S=スタイロ
H=ハウス
S=システム
SHS工法の特徴は、外断熱と言って、家の外側を高性能断熱材で包む事です。
札幌拓友建設
SHS工法で使われる断熱材が、スタイロフォームです。
札幌拓友建設
スタイロフォームは、内部結露がおこりにくく、継ぎ目や隙間が少なく設置できるという利点があります。

また、近年の温暖化の影響で、北海道でもシロアリ被害が報告されるようになってきたそうです。拓友建設では、2020年からシロアリ被害対策で防蟻剤入りのスタイロフォームも採用しているそうです。シロアリは、太陽光を嫌がるので、防蟻剤入りのスタイロフォームを使用するのは、主に床下部分の断熱との事でした。

パッシブ換気

パッシブ換気とは、機械を使わずに換気を行うシステムです。暖房に使われたエネルギーで換気を行うため、換気と暖房を同時に行う事が出来ます。
札幌拓友建設

パッシブ換気の仕組みは、地中埋設管を通し床下に新鮮な外気を取り入れ、取り入れた外気を床下に設置した暖房機で暖め、温まった空気は暖気の上昇力により足元から天井まで家中を循環し、同時に汚れた室内の空気を屋根上の排気筒から排気する、というものです。

パッシブ換気は、家の気密性が高くないと、正常に機能しないようです。以下の気密性能、断熱性能を上回らないと、計画通りの換気が機能しません。
隙間総統面積(C値)1.0㎠/㎡以下
熱損失係数(Q値)1.6kcal/m2以下
この基準を満たし、パッシブ換気を採用できる住宅会社は、札幌市内で数社しかないそうです。拓友建設の気密性は、隙間総統面積(C値)0.2~0.5㎠/㎡以下とのことでしたので、このことからも、拓友建設の住宅の気密性の高さがうかがえます。

屋根、床材、壁紙、窓、網戸 など

・屋根=プルーフ防水。15年間メンテナンス不要。屋根の雪下ろし不要。

・床材=エアーウォッシュフローリング。除菌が出来る。

・壁材=ハイクリーンボード。ホルムアルデヒドを吸着、分解する。

・壁紙=コットンソフィーナという自然素材の壁紙を採用。

・窓=Low-Eペアガラス又は、トリプルガラス、アルゴン入り

・網戸=全窓にロール式網戸標準装備。片引きに変えるには20~30万円追加。

・日当たり対策=夏に熱くなりすぎないように、日光遮蔽のひさしを設置

注文住宅の費用について

住宅の値段については、詳細を書いた資料をもらったのですが、それについては、社長さんから「一応企業秘密ですので」と言われたので、より詳しく知りたい方は、拓友建設まで直接お問合せ下さると良いと思います。

冒頭にも記載しましたが、大体の予算としては、シンプルモダンというグレードで、標準的な坪数である31.5坪の土地に3LDKの新築を建てたすると、
建物:約1870万円+消費税
諸経費:約150万円
玄関前の舗装とカーポート(2台):約130万円
となりました。

建築には、完全な注文住宅であるフルオーダー設計と、ある程度間取りなど決まっているセミオーダー設計とがあり、セミオーダー設計は、なるべくコストをおさえるために既製品を導入したり、他部門とも連携し基準をもうけて手間を省いた設計になっているので、そこに何か変更を加えたりするというのが、思いのほか高くなるようです。建設期間も、セミオーダー設計では約3か月、フルオーダー設計では約半年かかるそうです。

値引きなどについては、直接聞いて確認はしませんでしたが、もともと細部までコストダウンを検討し、性能を考えられた設計となっているため、提示された価格は適切な価格だと感じました。

私たちが理想とする家の条件

住宅購入をしようと思うと、誰もが、どんな場所で、どんな家に住みたいか、家族構成や生活パターンなどによっていろいろと条件が出てくると思います。私達は、住宅そのものにはそれほど多くの条件はなかったのですが、それでも5つの譲れない条件があり、この記事のテーマの「拓友建設で家を建てなかった理由」と関係してくるので、記載しています。

【私たちが理想とする家の条件5つ】

①1階にリビングとトイレと寝室がある
私たちは夫50代、妻40代で、これから2人とも年を取っていくので、老後の体力が衰えた時の対策として、1階で基本的な生活が出来るようにする為。

②カーポートが設置出来るスペースがある
雪が降る地域なので、出勤や外出時に毎回車の雪払いをしなくてもいいように。

③利便性の良い土地
将来的に高齢になり、車を手放しても、食料品や日用品等生活に必要なものが買える環境。周囲に飲食店や温泉施設などがあり、気分転換が出来る環境が理想。

④できれば、小さな庭がほしい
好きな木を植えたり、野菜を少し栽培できるような生活がしたかったので。

⑤1階の窓はすべり出し窓ではない方がいい。
すべり出し窓は、窓を開けると内側が外に出るので、窓の内側の汚れや虫の付着が気になるので。

以上が、私たちが家づくりに求める条件5つでした。

私たちが拓友建設で家を建てなかった理由3つ

拓友建設で、家は「建てなかった」と書きましたが、どちらかというと、「建てられなかった」という表現の方に近いかと思います。大きな理由を3つあげます。

【拓友建設で家を建てなかった理由3つ】

①予算と間取り
一番の理由は予算オーバーと間取りでした。あらかじめ決められた間取りのセミオーダー設計で良ければ、諸費用込みで大体2300万円が住宅購入にかかるお金なので、なんとか買えたとは思います。

下の図は、拓友建設のセミオーダー設計で最もシンプルな、シンプルモダンというグレードで約31坪の家の間取りです。
拓友建設1階の間取り
拓友建設2階の間取り
部屋数は問題ないのですが、私たちの譲れない家の条件の一つが、「1階にリビングとトイレと寝室がある」というものでしたが、拓友建設のセミオーダー設計の間取りでは、1階には寝室を置く設計になっていませんでした。そこに寝室を置くように設計を変えると、フルオーダーになってしまい、予定していた予算が足りないことになりました。

理由②土地と環境
私たちが住みたいと考えている環境は、買い物や交通の利便性が良いところです。当然そうした条件の土地の値段は高いので、必然的に建物にかけられる予算が少なくなります。拓友建設でフルオーダー設計で家を建築した場合、住みたいと思う地域に土地を購入する予算が足りませんでした。だからと言って、地価の安い不便な地域に暮らすという選択は出来なかったので、便利な土地で、もっと安い住宅に住むという選択になりました。

理由③すべり出し窓と網戸
拓友建設の家は非常に気密性が高いです。その為、窓はすべて「すべり出し窓」という、取手やハンドル部分をつかんで回し外側に押し出すタイプになっています。片引き窓に変える場合は、追加で20~30万円が必要だそうです。実は、私は、この「すべり出し窓」が苦手で、苦手な理由は、
・窓を開けると窓の内側が外に出る為、内側が汚れたり虫が付いたりする事。
・網戸が窓の内側に来るため、窓を閉める際に虫が付いていると網戸に付いたまま中に巻き込んでしまう事。でした。
2階の窓であれば、虫の付着は気にならないかと思いましたが、1階は、特に夏に窓を開けると網戸や窓の内側に虫が付いたりすると思い、出来れば、1階の窓はすべり出し窓ではなく、片引き窓にしたいと思っていました。そうすると、追加料金がかかるので、予算的にも無理でした。

以上の事から、拓友建設で家を建てるという事を断念しました。

拓友建設の印象についてのまとめ

実際に拓友建設の社長さんとお会いした印象は、「とても真面目で、信頼できる人」と感じました。住宅性能についても、とても良い住宅だと思いました。もし、拓友建設があらかじめ用意している間取りの設計のままでも良ければ、予算的には建物のみで2300万円程で家が建つので、土地の値段次第では手の届かない程ではないと思います。ですが、基本のプランから間取りやデザインを変更する場合は、追加でかかる費用が多く、思いのほか高くなってしまいます。
拓友建設のセミオーダー設計は、注文住宅ではありますが、予算に限りがある場合においては、土地を自分で選ぶタイプの建売住宅という印象です。

  • この記事を書いた人

kinoko

キノコのブログ「キノコの家」では、マイホーム探しの過程での経験した事や、住宅に関する情報、日々の生活の中で少し役に立つ情報、自分が乳がんになった経験などを紹介しています。

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