家電レポート

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)を購入した理由|北海道の冬に使用した時の暖かさ、電気代、マイナス点

2021年の初冬の事でした。本格的な冬を前に、暖房器具を購入しようと思い立って、いろいろな暖房器具についてインターネット上の評価や口コミなど調べ始めました。調べれば調べるほど、暖房器具は種類もタイプも非常に多く、電気代などのコスパもあわせて考えるとさらに迷って、買おうと思ってから実際に購入するまで10日以上も決めかねてしまいましたが、さんざん迷った末、シロカの「 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271」を購入しました。
この記事では、私が「 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271」の購入を決めた理由、約6か月間使ってみて良かった点、使ってみてわかったマイナス点、暖かさ、電気代などについてまとめました。

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271 について

シロカの公式HP(https://www.siroca.co.jp/product/heater/)では、「 遠赤軽量ヒーター かるポカ」 について「風を出さず、火も使わず静かで クリーンで安心なのに カラダの芯まであたたまる」と説明されています。確かに、実際に使ってみた結果は、「風を出さず、火も使わず静かで クリーンで安心」と言う点では納得です。「カラダの芯まであたたまる」と言う点については、その家の環境や条件、個人の感じ方により感覚が異なると思いますので、人によって違うかなという感想です。ただ、既定の広さの部屋であれば、連続して運転していれば寒くはありません。

遠赤軽量ヒーター かるポカには、製品型番のSN-M251とSN-M271がありますが、製品番号が違っても本体は同一のもので、SN-M271にはシューズ・タオルハンガーが付いている事が違いになります。

【製品型番・サイズ】
・ブランド名: ‎Siroca(シロカ)
・製品型番  :‎SN-M251/SN-M271(シューズ・タオルハンガー付)
・モード :‎輻射式
・商品の寸法 : 奥行き × 幅 × 高さ ‎49 x 31 x 69 cm
・商品の重量 : ‎4.8 kg

【電気代】
・電源 :交流100V、50/60Hz
・消費電力:1200W
・ワット切り替え : 強/1200W、中/800W、弱/400W
・1時間あたりの電気代目安 : 強/32.4円、中/21.6円、弱/10.8円

【本体の販売価格の目安】
私が見たインターネット上の価格検索サイトでは、2022年1月現在で、送料込みで15000円~30000円の間で推移しています。
私は、実際に実物を見てみたかったので、近所のケーズデンキで購入しました。他の物とまとめ買いして自分で持って帰って来たので送料はかからず、現金値引きもあって18000円で購入しました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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我が家の住環境と暖房設備の状況

我が家の所在地は北海道札幌市です。札幌市の冬期間の平均気温は、12月ー0.9℃、1月ー3.2℃、2月ー2.7℃です。住宅性能は、日本住宅性能表示基準で定める断熱等性能等級かつ一次エネルギー消費量等級4以上の住宅という分類で、一定以上の気密性などが認められている住宅になります。
家の暖房設備は、給湯暖房一体型のセントラル暖房(エコジョーズ)ですが、暖房用のパネルヒーターが設置されているのは、1階は、玄関・トイレ・浴室手前の脱衣場の3か所のみ、2階はすべての居室です。1階の約10畳のリビングにはパネルヒーターの設置がない代わりに、暖房機能付きのエアコン(ズバ暖 霧ヶ峰)で暖める構造になっています。
1階は、10畳のリビングの隣に、4.5畳の洋室があり、引き戸で仕切る仕様ですが、普段は開放しています。この4.5畳の部屋の方も暖房設備はないので、リビングのエアコンで温度管理する事になります。
下の図が1階の間取りです
シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)
2階は、各部屋セントラル暖房のパネルヒーターによって常に20℃以上あり暖かいのですが、1階は居室空間にはひとつもパネルヒーターがないので、エアコンを稼働させなければ、リビングの室温は15℃前後まで下がってしまいます。WHO(世界保健機関)も冬季最低室温18℃以上とすることを「強く勧告」している為、健康で生活するためにも、1階も何らかの暖房を入れて室温を上げる必要性がありました。

エアコンの暖房について、使ってみてわかった事なのですが、もちろん稼働すれば室温は上昇しますが、風向きを下に設定したとしても暖かい空気は上に登ってしまうので、実際の室温より足元の体感温度が寒く感じます。また、エアコンから常に温風が吹き出しているので、継続的な運転音と風の出る音、常に風が吹きつけてくる感覚、空気の乾燥がありました。

購入した住宅が建売だったので、暖房などの条件は事前に選べなかった為、このような条件になりましたが、もしか注文住宅などで事前に選択肢があるとしたら、冬場の暖房にはエアコンは選択しないと思います。「ズバ暖 霧ヶ峰」など、高性能の北国使用のエアコンがエコブームも手伝って普及していますが、私は、選択肢があるとすれば選びません。
エアコンは、夏場の冷房機能があれば十分で、北国の冬の暖房としては不十分だと感じます。本当に冷え込んだ時には、霜取り機能ばかり優先して、室内の暖房に切り替わらない事もあり、室外機に雪や氷が少し付着してファンが回らないだけで運転が停止してしまいます。その度に外に出て雪や氷を取り除くのは本当に手間ですし、夜間だと寒くて嫌になります。

まだ真冬の寒さではなかった時期には、エアコンの稼働時間も朝と夜間くらいで時間も短かったのでそれほど気にはなりませんでしたが、外が寒くなってきてエアコンの稼働時間が長くなるにつれて、風の音や空気の乾燥が気になりだし、リビングでは温風式ではない暖房器具を使用したいと考えるようになっていきました。

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271 を選んだ理由

前述の我が家の住環境と暖房設備の状況から、1階の10畳スペースにエアコン以外の暖房器具を設置したいと思ったのですが、暖房器具の購入にあたり、私が検討した項目は下の3つです。
①暖房器具のタイプは温風が出ないタイプにしたい
②本体の価格の予算は3万円前後
③電気代が少しでも安い物

一般的な暖房器具の種類には、エアコン 、オイルヒーター、パネルヒーター、石油ストーブ、ガスファンヒーター、電気ファンヒーター、電気ストーブなどがありますが、私が過去に実際に使った経験があるのは、石油ストーブとガスファンヒーターでした。この2つに関しては、製品の性能の違いはあっても、真冬の北海道で使用しても間違いなく暖かかったです。ですが、現在の我が家の環境では、灯油タンクも暖房用ガスの配管もないので、灯油を購入する手間や工事の費用などを考え、石油ストーブとガスファンヒーターは選択肢から外しました。
電気ファンヒーターは、そもそも備え付けのエアコンの温風が嫌で暖房器具を購入しようとしているところだったので、温風タイプである電気ファンヒーターも候補から除外しました。

結果、選択肢として残ったのが、温風が出ず、においも出ないオイルヒーターとパネルヒーターのどちらかになりました。
価格帯としてはメーカーによっても違いますが、オイルヒーターの方がパネルヒーターより数千円~数万円高めでした。

あらかじめ予算として決めていた3万円前後で、オイルヒーターとパネルヒーターから候補を絞り込んでいくと、デロンギのオイルヒーターとシロカの遠赤軽量ヒーター かるポカ の2択となり、二つとも使用時の電気代は全く同じでした。
結果として、 シロカの遠赤軽量ヒーター かるポカ を購入したのですが、一番の理由は、オイルヒーターはオンにしてから暖まるまでにある程度時間が必要だったのに対して、シロカの遠赤軽量ヒーター かるポカ は、オンにしてすぐに周辺が暖まるからでした。

また、オイルヒーターは重量と本体の厚みがあり、移動が大変そうだったのに比べ、シロカの遠赤軽量ヒーター かるポカ は本体の厚みも少なくコンパクトで、4.8㎏と軽量の為キャスター移動も片手でも軽々できた事と、誤って本体に触れてしまっても、外側にガードが付いているので火傷などの心配がなかったからです。
オイルヒーターの場合は、店舗で実際に触れる展示があったので触ってみましたが、素手で触れると結構熱かったです。お店の店員さんの話では、オイルヒーターの表面温度は大体70℃前後との事でした。

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271 の暖かさについて

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカの製品説明では「天然鉱石の雲母素材を加工したヒーターパネルが、カラダの芯まであたためる遠赤外線を発生。熱伝導性が高く、ヒーター左右・上部のパネル全面から放熱するため昇温に優れ、一般的なパネルヒーターより速くあたたさを実感できます」となっています。

実際に使ってみると、使い始めはヒーター近くがすぐに温まり、運転後30分以上経過した頃から、ゆっくり室温が上がっていきます。設定出力や室温、外気温、家の気密性などの条件によって大きく変わると思いますが、うちでは、最低出力の400Wに設定し、電源を入れて30分で0.5度、2時間で1.5度ほど室温が上がります。
十分に部屋が暖まっていれば、電源を切っても1~2時間程度は急に寒くなったりはしませんが、こちらに関しては家の構造や気密性により大きく違うと思います。
ただ、暖まるといっても、北海道の家庭で時々見かける、石油ストーブをどんどん燃やして、家じゅうを30℃くらいにして真冬でも短パン半袖で過ごすような、そのような暖め方は出来ません。
また、家の構造で隙間風があったり、ドアの開閉の回数が多い家庭などでは、なおさら温度は上りずらいと思うので、ある程度の気密性がない住宅では、この暖房器具は効果的ではないと思います。

遠赤軽量ヒーター かるポカ の暖かさの設定は、「温度モード」と「パワーモード」2つのモードによる温度の設定が可能で、詳細は以下のようになっています。
・温度モード:14℃~ 28℃まで1℃単位で設定可能で、設定温度と周囲温度の差により自動で強さを切り替えながら運転。
・パワーモード:出力 1200W(強)/ 800W(中)/ 400W(弱)から選びます。このモードでは、選んだ出力が継続して運転。
どちらのモードも、運転中は赤いランプが点灯します。
シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)
寒い屋外から入ってきた時などは、電源を入れるとすぐに周辺が暖まるので、本体近くで冷たい手や冷えた体をすぐ暖めたい時に助かります。エアコンは、オンにした後、霜取り運転や起動に数分かかる事もあり、その時間は遠赤軽量ヒーター かるポカをオンにして近くで暖まったりしています。

遠赤軽量ヒーター かるポカで、大体10畳部屋を広範囲に暖めるまでには、1時間~2時間つけっぱなしにしておく必要があります。暖かさの感じは、床や壁などに熱が伝わってほんのり暖かくなる感じです。お風呂上りや外が冷え込んでいる時などは、遠赤軽量ヒーター かるポカ だけでは全体が温まるまでは時間がかかり寒いので、エアコンの暖房に切り替えています。
寒い時は、エアコンである程度部屋全体を暖めてから、遠赤軽量ヒーター かるポカに切り替えるのが効率的だと思います。

2つの便利な機能ついて

購入後、使ってみて便利だと思った、遠赤軽量ヒーター かるポカの機能2つをご紹介します。
【タイマー機能】
遠赤軽量ヒーター かるポカは、タイマー設定によって、ON時間とOFF時間の設定が可能です。タイマーは、2つまで予約出来ます。タイマー予約がある場合に、下の写真の様にランプが白く点灯します。消灯後など部屋が暗くなると、この予約ランプの光は、電球の豆電気ほどの明るさがあります。寝る時に明るさが気になる方は嫌かも知れません。
シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)
うちでは、タイマー機能は、朝起きる前に使っています。400W(弱)に設定して1~2時間あれば、夜間つけっぱなしにしておかなくても、起きるまでにほんのり部屋が暖かくなります。エアコンにもタイマー機能はありますが、エアコンだと作動時に運転音がするので、起きる前に眠りを妨げられたくなくて、運転音のしないこちらのタイマー機能を使っています。

【シューズ・タオルハンガー】
物干し用の、シューズ・タオルハンガーが付属しているのは、製品型番SN-M271の方です。買う前には、それほど重宝するとは思いませんでしたが、使ってみて意外と便利だったのがこのハンガーでした。上部のハンガーはタオル用なのですが、濡れた帽子や手袋を干すのにも使えます。下部のハンガーは靴用なのですが、こちらも手袋を干す事が出来ます。今年は札幌市は雪が多くて、1日に2回か3回家の周囲の雪かきをしなければ、通路が雪でふさがってしまう状況があり、除雪で使って濡れた手袋や帽子が、この物干しハンガーに干しておくとすぐに乾くので、使う時に冷たくなくて非常に助かりました。

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)
上部のタオル用と、下部の靴用ハンガーはそれぞれ個別に取り付けと取り外しが可能です。

シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271 の総合評価と電気代の目安

シロカ「 遠赤軽量ヒーター かるポカ SN-M271」の【良い点】と【マイナス点】をまとめてみます。

【良い点】
・運転時に音がしない
・風が出ない
・空気汚染がない
・フィルターなどの消耗品の交換が必要ない
・近くの場所は電源を入れてすぐに暖まる
・カバーがあるので本体に触れても火傷の心配がない
・本体価格が3万円以下で安い
・軽くてコンパクト
・便利な機能がある
・操作が簡単
下の写真が操作パネルです。シンプルで簡単です。
シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)

【マイナス点】
・暖まると言っても、2時間以上つけたままにして10畳程度を暖めるのが限界
・気密性などの住宅の条件によっては効果的ではない
・電気代がかかる
・カバー部分が柔らかいフェルトのような生地で覆われているのでほこりが付きやすい
下の写真が、カバー部分にほこりが付いた状態です。6か月何もしなかったので、結構ほこりが付いていますが、時々掃除機で吸い取るようにすれば気にならないと思います。
シロカ 遠赤軽量ヒーター かるポカ (SN-M271)

【電気代】
電気代は、製品の表示に従って計算すると、仮に出力800W(中)に設定し、夜間は消すとして1日17時間ほど使う計算で、1か月に11016円になります。
うちでの実際の電気代ですが、遠赤軽量ヒーター かるポカや、エアコンの暖房機能を本格的に使うようになった、12月21日~1月24日の電気代は、30235円で、暖房もクーラーも何も使わない9月が4281円なので、冬季の電気代は25000円ほど増加しています。
参考までに、秋から冬にかけての電気代を記載します。
・9月 4281円(エアコン、遠赤軽量ヒーター かるポカも使用せず)
・10月 6449円(遠赤軽量ヒーター かるポカを寒い時だけ使用)
・11月 16802円(遠赤軽量ヒーター かるポカを、起床前や帰宅前にタイマーで、ほぼ毎日使用)
・12月 17355円(遠赤軽量ヒーター かるポカを、起床前~昼頃までと夕方~就寝前まで、ほぼ毎日使用)
・1月 30235円(12月の使用方法に加えて、寒い時にエアコン暖房を併用)
・2月19880円 (遠赤軽量ヒーター かるポカは使用せず、寒い時だけエアコン暖房)

1月が突出して電気代が高くなっていますが、考えられる理由は、年末年始に家族がずっと家にいたのでエアコンの暖房を使う時間が長かった事と、遠赤軽量ヒーター かるポカだけでは、リビングを寒くない程度に暖めるのが限界だったので、シャワーからあがった時などはエアコンの暖房も併用するため、電気代が多くなったのだと思います。

製品に対しては、機能や使い勝手について特に不満はありません。特に気に入っているのは、運転音がしない事と温風が出ない事、タイマーや物干しなどの便利な機能がある事です。
購入にあたっての注意点ですが、そもそも家全体をくまなく暖めるものではないというのを理解して購入を検討すると良いと思います。
うちのように、セントラル暖房パネルヒーターやエアコン暖房などの補助として、起床時や帰宅前にタイマーを使って部屋を暖める場合や、特に寒い部屋があるのでそこだけ暖めたい、一時的にエアコンを使っても長時間の温風が苦手な人、子供やペットがいる部屋で火傷が心配など、目的があって使用するには適していると思います。

  • この記事を書いた人

kinoko

キノコのブログ「キノコの家」では、マイホーム探しの過程での経験した事や、住宅に関する情報、日々の生活の中で少し役に立つ情報、自分が乳がんになった経験などを紹介しています。

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