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北海道から島根県出雲大社でふたりだけの結婚式-スムーズな準備と挙式のために|当日のスケジュール・かかった費用についても

私は北海道在住ですが、2018年12月に、島根県の出雲大社で、新郎新婦のふたりだけで結婚式をしました。
北海道から島根県まで、遠く離れた場所での結婚式という事で、当初は何から準備をすればいいのか全くわかりませんでしたが、出雲大社での結婚式をプロデュースしている団体のサポートに従い、ひとつづつ確認していく事で、結果はとても思い出に残る結婚式を挙げる事が出来ました。

この記事では、自分の経験から、出雲大社での結婚式準備の流れと、当日のスケジュール、実際にかかった費用などについてまとめました。遠方から出雲大社での結婚式を計画している方の参考になればと思います。

結婚式場の予約までの流れ

出雲市には、出雲大社での結婚式をプロデュースする会社がいくつかあります。出雲大社は全国的に有名な神社という事もあり、県外からの挙式希望者も多いため、どの会社のホームページを見ても、県外から来る人への対応が明記されています。
出雲大社には、専属の貸衣装業者や、写真館があり、それ以外の業者には制限があるなど、遠方からひとつひとつ自分で手配するには、調べる時間もかかるので、出来れば初めから、仲介してくれるプロデュース会社にお願いした方が安心だと思います。

私がはじめにメールで連絡を取ったのは「出雲縁結びネット」という出雲大社での結婚式の総合プロデュースを行う団体でした。仲介料などの費用はかからず、必要なのは、貸衣装代と着付け費用、写真撮影の費用だけとの事でした。
メール連絡後「出雲縁結びネット」からは、すぐに丁寧な返信がありました。メールでのやりとりではありますが、担当の方が親切で、親身になってくれることが伝わってきたので、「出雲縁結びネット」にお願いして出雲大社での挙式準備を進めていくことに決めました。

式場と日程の選択

「出雲縁結びネット」の担当者と、はじめに行った打ち合わせが、式場と結婚式の日程についてでした。それぞれ概要をまとめました。

【式場について】
出雲大社での結婚式は、「神楽殿」と「おくにがえり会館2階」の2か所で行う事が出来ます。
「神楽殿」は大きなしめ縄が特徴的な神殿です。もとは「風調館(ふうちょうかん)」と呼ばれ、出雲大社宮司である國造家の大広間として使用されていました。現在では、結婚式や祈祷などの祭事行事を執り行っています。

「おくにがえり会館」は、「神楽殿」の向かって左手に建つ建物です。出雲大社教の事務所があります。結婚式場が設けられてるのは「おくにがえり会館」の2階です。
結婚衣装については、「神楽殿」では必ず花婿花嫁衣裳(紋付き袴と白無垢)を着用しなければなりませんが、「おくにがえり会館」では、礼服やドレスなどの正装を着用しても良いことになっています。

【式の時間について】
式にかかる時間は、約30分です。「神楽殿」と「おくにがえり会館」でそれぞれの開始時間は以下のようになります。
・神楽殿=9時・10時30分・12時・13時30分・15時・16時
・おくにがえり会館=9時40分・11時10分・12時40分・14時10分

【日程の選択】
出雲大社での結婚式の予約は、8月1日午前 9 時から翌年の予約を取る事が可能になります。1日に執り行える式の数が限られている為、日程が決まったら早めに予約を入れる良いです。予約後のキャンセルや変更は可能です。
サポートをお願いした「出雲縁結びネット」では、予約の代行を行ってくれるので、挙式の希望日を3つまで知らせるように言われメールで連絡しました。

挙式の日程の決め方については、大安や友引などの日取りを気にしないのであれば、あまり迷うことはないかも知れません。
私たちは、はるばる北海道から行く事でもあり、後からやり直せない事でもあるので、もし何かトラブルがあった時に日取りのせいにしたくないと思って、大安を選びました。

当時、日程を検討していた時、その翌年の2018年の9月13日が、大安+一粒万倍日+天赦日という大吉中の大吉という日があって、第一希望にして申し込みをしましたが、人気のある日取りの予約が重なった場合は、出雲大社の方で選ぶようで、結果は第一希望は通らず、第2希望で確定しました。

第1~3希望までの希望日を決めて申し込みをすると、後日出雲大社の方から、封書で下のような日程の連絡と申込用紙が送られて来ます。これで予約は完了になります。
出雲大社結婚式

予約後は、結婚式の1ヵ月前までに同封の「結婚式申込書」と結婚式初穂料(5万円~)を納めると正式な申し込みとなります。

事前の打ち合わせ内容について

私たちが結婚式をしたのは2018年12月ですが、その前年の2017年の8月に島根県出雲市に行き、衣装選び、着付けと写真プランの打ち合わせ、仮契約を行いました。もし、事前に行けなければ、参列人数・参列者の衣装・着付などを1ヶ月前までに申し込んでさえおけば、実際の打ち合わせは、挙式前日でも可能です。

メールで担当者と打ち合わせの日程を決め、当日待ち合わせ場所に決めていた出雲市駅に到着すると、「出雲縁結びネット」の担当の女性が車でむかえに来てくれていました。
その後「花嫁センター草谷出雲店」に案内され、プラン選び、衣装選び、写真プラン選びの流れになります。それぞれ選択したら、出雲大社の結婚式申し込み用紙と衣装プランの契約書を記入して、手続きは終了しました。申し込み後は、期日までに申込金(50000円)を指定口座に振り込むと正式に契約となります。振り込んだ申込金の分は、結婚式終了後に請求される金額から差し引かれます。

プラン(衣装:紋付き袴、白無垢)の選択

「出雲縁結びネット」で用意されている挙式プランは以下になります。(2018年時点)
・雅プラン   176,000円
・ご縁プラン  275,000円
・優雅プラン  385,000円
・華翔プラン  550,000円
・慶寿プラン  770,000円
プランの内容は、新郎挙式衣裳 (紋付)、新婦挙式衣裳 (白無垢)、メイクと着付け (挙式当日分)です。料金の違いは、衣装の質の違いです。衣装のグレードが高くなると料金も高くなります。白無垢の場合、絹かポリエステルか素材によっても値段が異なりますし、着物の刺繍や有名なデザイナーの作品なのかによっても違います。高いものだと白無垢だけで70万円もする着物もありました。

衣装選びは、各プランにセットされている衣装を数点ずつ出してきてくれて、その中から気に入った着物を絞り込んでいく感じでだったので、初めは安いプランにしようと考えていても、気に入った着物が高いものだと、それに合ったプランにグレードアップする事になるので、予算をしっかり決めておかないと、衣装選びの時点で予算オーバーする可能性があります。

お店の方は、特に高い物をすすめたり、押し売りのようなことはせず、迷っている時にアドバイスをくれたり、納得できるまで選ぶのを手伝ってくれました。
下の写真は、私が選んだ一番安い雅プランの衣装ですが、特に問題は感じませんでした。
出雲大社結婚式

写真館と撮影プランの選択

出雲大社内での結婚記念写真撮影は、以下の専属店3社のみが撮影を許可されています。それ以外の業者は認められていません。
・東伯館写真場
・独立軒写真場
・八重垣写真館
結婚式中の参列者による写真撮影は、親族のみ許可されていますが、三脚の使用や撮影のための席からの移動は許可されていません。動画の撮影も同様です。
私たちは、縁結びネットが提携している「東伯館写真場」にお願いしました。選んだ写真プランは、神楽殿での記念写真、式中と式後のスナップ写真で、データはCD-Rで購入するプランでした。
2人だけの結婚式だったので、式中のスナップ写真は写真屋さんにお願いするしかなかったのですが、もしそうでなくてもプロのカメラマンにお願いした方が良いと思います。式中の撮影も、式の流れにあわせて光の加減などを判断し、綺麗に撮ってくれます。
下の写真が、挙式の時のスナップ写真の一例です。
出雲大社結婚式

神楽殿での記念撮影や式後の写真撮影も、写真屋さんが手際良く、的確にポーズの指示などをしてくれますし、着物の着付けの先生も、ずっと付き添い一緒に撮影をサポートしてくれました。撮影は式の直前から開始して、式中、式後と行いましたが、限られた時間いっぱいいっぱいに撮影して下さり、雪がちらつくほどとても寒かった日でしたが、写真屋さんも着付けの先生も嫌な顔一つせず、一生懸命に撮影してくれたのが、強く印象に残っています。はじめは緊張しましたが、スムーズに撮影を終える事が出来ました。

着付けの場所とオプションについて

出雲大社での挙式に着用する衣装は「神楽殿」では必ず花婿花嫁衣裳(紋付き袴、白無垢)を、「おくにがえり会館」は花婿花嫁衣裳または正装を着用しなければなりません。
衣装と着付けの業者も出雲大社の提携業者がありますが、写真館と違い、提携業者以外の衣装を着ても問題はありません。ですが、提携業者以外は大社内の着付け室が使用できないので、提携業者以外にメイク、着付けを頼んだ場合は、あらかじめ衣装を着付けした状態で会場まで移動して来る事になります。

私たちは、縁結びネット経由で、出雲大社と提携している「花嫁センター草谷 ~桂由美フランチャイズ加盟店」にお願いしたので、着付け、メイクは「おくにがえり会館」内にある控室を使用しました。着付けや、メイク、かつらなどの基本的なものは、あらかじめ選んだ衣装のプランに含まれていますが、かんざしを増やす、かつらの髪型を変える、小物や髪飾りを増やすなどの場合は追加料金がかかります。

また、着物を着るために必要な、着物用の肌着や足袋なども、レンタルする場合は追加料金がかかります。
肌着、足袋のレンタル料金は以下の通りです。
・和装肌着=婿2000円、嫁7000円
・白足袋=2000円
はじめは、北海道から行くので少しでも荷物が少ない方がいいと思い、肌着と足袋のレンタルをお願いしていたのですが、肌着も足袋もたたんでしまうと思いのほか小さくなり荷物にならなかったので、家にあるものを持参することにしました。

新郎の和装肌着は、白いステテコのようなものであれば問題ありません。新婦の肌着は、白い着物スリップか肌襦袢で大丈夫です。足袋は、私は家にあるものを使い、夫用にはドンキホーテで900円ほどで買いました。小さな事ですが、これで約1万円の節約になりました。

披露宴会場・料理の選択

出雲大社の中には披露宴会場はありませんので、披露宴を行う際には、予算や人数にあわせて別途手配が必要です。私たちは、家族や友人は呼ばずに、新郎新婦の2人だけで結婚式をしたので、披露宴は行ないませんでした。その為、実際の料理の評価などはわかりませんが、主なホテルや旅館の披露宴用プランの値段設定は、大体10名120,000~155,000円、20名 240,000円、人数の増減により、一人12,000円増減くらいの設定となっていました。

結婚式当日の流れ

結婚式当日は、出雲大社内で着付けをする場合、2時間前から控室に入る事ができます。出雲大社提携の衣装・着付けを頼まなかった場合は、着付けが終了した状態で、30分前から控室に入れます。私たちは出雲大社内での着付けだったので、挙式の2時間前に出雲大社に到着し、着付けとメイクをしました。先に新郎の着付け、後から新婦の着付けの順でした。
着物を着用する際の注意点ですが、女性の場合は、ブラジャー、ショーツなどの下着類はすべて、着付けの時にその場で脱ぐことになります。何か不都合のある場合は、事前に着付けの先生に確認しておくと良いでしょう。

新郎新婦のメイクと着付けが終わると、控室で巫女さんから式の流れや玉串拝礼の方法、式の中で神様に誓いを述べる「誓詞(ちかいのことば)」について説明されます。その場ですべて覚えられなくても、実際の場面で巫女さんがその都度指示してくれるので心配ありません。

その後、用意された「誓詞」の紙に署名を行って、時間まで控室で待機します。
出雲大社結婚式

時間になると、巫女さんが式場まで案内してくれます。着付けなどの支度をした「おくにがえり会館」の控室から式場までは、地下を通って「神楽殿」の式場まで歩きます。着付けの先生が新婦の隣に付き添い、重いかつらと衣装を着ていても安全に歩けるように手を添えてくれました。

【結婚式の流れ】
実際の式の進行は以下のようになります。
1.参列者着席
2.修祓
3.斎主祝詞奏上
4.斎主神誡を宣諭
5.新郎新婦誓詞を奉読し玉串拝礼
6.誓盃の儀
7.親族固めの盃の儀
8.媒酌人参列者を代表して玉串拝礼
9.斎主神前に進みて拝礼
10.斎主挨拶
11.参列者退席

2人だけの式の場合、7~10までは行いません。事前に希望を伝えれば、指輪の交換もすることが出来ます。式の所要時間は30分前後です。その後、境内で写真撮影を行います。
出雲大社結婚式

また、それぞれの気持ちだとは思うのですが、一般的には、結婚式終了後に、関わってくれた方々にご祝儀としてお金などを差し上げる事が多いと聞きます。ですが、新郎新婦2人だけの挙式場合は、当日の支度や式、写真撮影などに追われて、そこまでする余裕はないと思います。もし、ご祝儀をその場で渡したい場合は、事前に準備しておく必要があります。私たちは当日余裕がなかったので、結婚式が終わって北海道に帰って来てから、後日地元の海産物を郵送で送りました。

かかった費用について

今回の、出雲大社の結婚式にかかった費用を以下にまとめました。消費税(当時は消費税8%)別の値段です。
・挙式初穂料:50000円(出雲大社に支払い。最低50000円からで上限はなし)
・衣装:160000円(紋付き袴・白無垢・着付け・かつら・かんざし・メイク込み一式)
・写真:スタンダート写真(台紙付き)16000円/CD-R(式中・式後スナップ写真)53000円/梱包料、送料 1000円
・その他:打ち合わせと式の時に出雲へ行った分の旅費と滞在費/後日縁結びネット、写真屋さん、着付けの先生に送ったお礼の品物代(それぞれ5000円ほど)

出雲大社での結婚式を成功させるためには

出雲大社は、写真撮影や衣装の着付けなど制約があったり、専属業者でなければ許可されない部分があるので、北海道など遠方からの場合は、自分達だけでは手配しきれない事が多くあります。
また、繰り返し現地に行って、必要な準備を自分で直接確認したり変更することが難しいです。その為、安心して挙式を行う為にも、専門業者のサポートを受けることをおすすめします。

「出雲縁結びネット」は、出雲大社に縁のある地元優良企業が集まって、出雲の商工観光振興に寄与する目的で運営している組織の為、衣装や着付け、写真撮影などにかかる費用以外は、手数料など別途請求はされなかったので、費用面でも負担が少なかったです。

また、打ち合わせも1回で、必要な手続きと説明を完了してくれ、その後の内容変更などはメールや電話で問題なくやってもらえたので、時間や手間もかからず助かりました。
打ち合わせの終了後に、何気なく実際に式をする出雲大社の下見をしようと思っている事を担当者に話すと、その日に出雲大社まで車で案内をしてくれて、大社内の下見まで一緒にしてくれ、さらに、出雲大社の境内もガイド、最後は宿泊するホテルまで送り届けてくれて、市内で食事ができるお店もいくつか紹介してくれるという心遣いもしてもらいました。
そのおかげもあり、結婚式当日は、2人とも緊張はしていましたが、慣れない土地でも迷うことなく安心して行動出来ました。

挙式当日の、写真屋さん、着付けの先生も一生懸命手伝って下さり、2人だけの結婚式ではありましたが、心はとても満ち足りた時間となりました。特に印象に残っているのは、着付けの先生がずっと花嫁の手をつないでくれていて、寒い外での写真撮影の時は、まるで母親のように冷え切った手を暖めてくれていた事と、写真屋さんの真剣な仕事ぶりでした。

はじめは北海道在住という事で、遠い島根県の出雲大社での結婚式には正直不安がありましたが、「出雲縁結びネット」の手厚いサポートのおかげで、何もトラブルなく、スムーズに結婚式を行う事が出来たばかりか、皆さんに親切にしてもらい、出雲大社で結婚式を挙げられたことは本当に忘れられない思い出となりました。

  • この記事を書いた人

kinoko

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